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2008/12/01

ワークライフバランスに関するセミナーに参加してきました.【経営】

 先日,11月27日(木)に長崎市茂里町のNCC&スタジオにおいて開催されました『仕事と生活の調和のとれた働き方に関するシンポジウム』に学生(3年生3名)と連れ立って参加してきました.

 このシンポジウムは長崎労働局などが主催するシンポジウムだけあって,参加者の多くは地元の中小企業の経営者が多かったようです.本シンポジウムの講師が本学科の藤澤雄一郎教授であり,講演内容もこれから社会に出る学生にとって,有意義であろうとのことで学生にも参加させました.実際のところ,私(日當)が聞きたかったので,同日同時間帯の私のゼミの振り替えとしました.

 藤澤先生は,『企業の品格とワークライフバランス』と題して講演されました.藤澤先生の言う「企業」とは中小企業を意味し,大企業の違いを強調していました.その違いとして,「大企業は社会の変化に対応して社長を含めた経営組織を変えることが出来るが,中小企業はそうもできない.中小企業では,社会の変化に対応して経営者が意識を変えることが必要」との話が印象的でした.そのような企業の品格は社長の経営意識に依存するところ大きいようです.ワークライフバランスに関しては,これまでの合理性の最重要視した経営ではなく,長期的視野に立って非合理的と思われる事柄もこれからも必要であり,これがワークライフバランスにつながるとのことでした.もう一つ個人的に心に残ったものは藤澤先生が紹介したギリシャの哲学者セネカの以下の言葉です.今の自分を見透かされた感じです.

   人は皆,幸福になりたいと思っている.
   しかし,大半の人がそうならないように,ならないように生きている.
   人は皆,忙しい忙しいと言っている.
   しかし,大半の人が,あたかも時間が無限にあるような生き方をしている.

 また,事例発表として,『気がつけばワークライフバランス』と題して,永田鉄工株式会社専務取締役永田孝範氏が同社のAOGU活動(発表会に参加してきました)について報告されました.経営改善を目的に導入したAOGU活動には,ノー残業デー,誕生日休暇,百姓休暇など社員の生活や地域社会での生活を意識した取り組みもあり,これによって,社員の意識に変化が現れ,その変化が職場の雰囲気を変え,気がついたら,個々の社員が仕事を楽しみ,生活を楽しんでいる姿を見かけるようになったそうです.これこそ,ワークライフバランスなのでしょう.

 

文責:経営情報学科 日當明男