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2008/06/23
地元企業の経営改善運動を視察させてもらいました (経営情報学科:藤澤ゼミ)
藤澤ゼミは,現役の経営コンサルタントでもある藤澤先生が指導するゼミです.そのゼミでは中小企業の経営改善の方策や注意点などを実践的に学び議論しあいます.
そのゼミの課外研修として,去る5月25日(日)に,経営改善に取り組んでおられる永田鉄工株式会社を訪問させていただき,経営改善の現場を見せていただき,勉強してきました.藤澤先生以外の参加者は以下のとおり.参加学生は田中剛,福田竜也,船津翔太,松本厚己.引率教員は日當明男.
永田鉄工株式会社は藤澤先生が経営改善の指導している会社で,当日はその経営改善運動『AOGU-15・10』(*1)の発表会でした.午前中は,AOGU 15-10運動の各委員会のこれまでの活動内容が社員の方々によってパワーポイントを用いて発表されました.私たちは,その発表の審査委員として参加させていただきました.参加学生たちは,近い将来の自分の卒業研究発表会をイメージしながら社員の方々の発表を聴いていました.
参加学生:左端から,福田,田中,船津,松本
(*1)AOGU-15・10運動 |
藤澤雄一郎著 「和する(ハモる)経営『報連相』の秘密」(新生出版) |
午前の発表会後は,社員の方々が準備してくれたカレーやそうめんの昼食でした.外での昼食はおいしかったのですが,ちょっと風が強くて,空になった容器が飛ばされないように注意が必要でした.昼食後はAOGU委員会対抗レクリェーションがあり,私たちも『そうかチーム』として参加させてもらいました.種目はフリーテニスとフリースローでした.社員の方々は若い方から年配の方々まで,楽しそうにプレーしており,会場のあちらこちらで笑い声があがっていました.学生たちは,慣れないスポーツに戸惑いながらも,若い力なのか,KY(空気が読めない)なのか,どちらも優勝してしまいました.(社員の皆さん,申し訳ありませんでした)
レクリェーションの後は,焼肉による懇親会でした.懇親会では,ビールも用意され,引率教員は車の運転があって飲めませんでしたが,学生は遠慮なく,肉もビールも頂いていました.そこでは,社員の方々とも話す機会に恵まれ,工場内を見学させてもいただきました.また,私たちと同じように運動発表会に招かれていた長崎県中小企業団体中央会業務推進課 課長の村里光博様には,有益な話を聴かせていただきました.地元長崎への就職を希望している学生にとって,とても参考になる話だったそうです.
中央のワイシャツの方が村里様,その向かい側右端から松本,船津,福田.村里様のすぐ奥が田中.その左隣,写真の左端が藤澤先生.
最後に,先生の著書のタイトルにもあるように,『ハモる経営』ということで,参加者全員を4つのパートに分けて輪唱しました.最初は声を出すのも恥ずかしかったのですが,社員の方々がみんな声を出しているので,つられて声も出ていたように思います.
永田孝範専務をはじめ,永田鉄工株式会社の社員の皆様,村里光博さま,および当日お世話になりましたすべての皆様,ありがとうございました.
ここで,参加した学生の感想を2つ紹介させていただきます(学生の文をそのまま掲載しています).
●学生A:
私は、5月25日に雲仙市吾妻町にある永田鉄工株式会社の発表会の見学に行きました。まず、そこでは年間の経営理念の説明からありました。「AOGU-15・10運動」というのが経営理念でその意味はA(明るく)O(面白おかしく)GU(グローアップ=みんなで一歩前進)年間15億の売上、利益10%でした。
わたしは、藤澤先生から事前に貰っていたプリントを見て興味を持った委員会があり、それはコンピテンシー・報連相委員会でした。まず、データを取るためにアンケート調査を行いました。アンケートの内容は『日頃、仕事中に報連相不足で、「トラブルが発生した」「ロスが生じた」というようなことはありませんでしたか?』というアンケート取り、その結果を特性要因図(問題解決のために何をしたらよいのか)を作っていました。その中でもアンケート結果で件数の多かった3項目を細かく、どうしたら良くなるのかを考えて会社内での報連相レベル表を作ります。レベル表の感想は、このレベル表をもっと細かく作ることが出来れば一人ひとりの報連相活動に対する意識も上がるし、何より報告、連絡、などのミスもほとんど無くなると思いました。
わたしは、この話を聴いていて自分自身が今までバイトなどで行っていた報連相活動がちゃんと出来ていたかなと考えてみました。私は、今までのバイトの中では報告・連絡・相談はちゃんとしていましたが相手によって報連相の仕方は変えておらず、全て口頭で伝えるばかりでした。それは相手の立場やタイミングをあまり考えていなかったのかなって思いました。これからは、仕事など忙しいときには口頭だけでなく文書などを使って報連相活動をしていきたいです。あと私はバイトの中で仕事の指示を受けたときに、忙しくないときには目的思考(なぜこうしないといけないのかを考えて行動する事)から考えて行動していたんですけど、忙しいときは目的思考よりも手段思考ばかり考えてしまい与えられた仕事の目的を考えるよりも忙しいから早く仕事を終わらせようとばかり考えていました。このような反省を生かして、これからはまた1つ上のレベルの報連相活動を行っていきたいです。
全体の話を聴いた感想は、新しくなにか行動するためにはきっかけが大事だと思いました。委員会の設定はいいきっかけで、きっかけさえあれば「あいさつ」や「勉強」「環境美化」など日頃全くしていなかったこと出来るので委員会作りはいいことだなと思いました。これを続けていけば、いろんなことを広く深く出来ていけると思います。
他に発表で気づいたことは、スクリーンに映したパワーポイントの文字が全体的に小さく、聞き手が配られた資料ばかり見ていて話している人の顔など見ることが出来なかったので、もっと時を大きくし、話し手も手元の資料ばかり見ないで聴いている側の方を見て話してほしかった。あとはグラフの項目の色を一緒にした方がわかりやすいし、項目ごとに分けてもわかりやすいと思います。そうしたらもっといい発表会になると思いました。
●学生B (学生のレポートのレイアウトをできるだけ再現しました)
N社(永田鉄工所)に行ってきました。
午前:『AOGU-15・10運動発表会』 A(明るく)、O(面白おかしく)、GU(グローアップ:みんなで一歩前進)
各委員会で取り組んできた活動の発表(プレゼン)をしてくれました。
委員会 |
感想 |
コンピテンシー・報連相委員会 | 特性要因図や永田流報連相レベル表を作成し、質の良い報連相活動ができるように分析していました。 |
安全衛生管理委員会 | 社員が安全に仕事ができる為にグラフを作り、対策していました。スポーツ施設の設置などの企画の結果発表もありました。 |
ISO推進委員会 | ISOシステムの理解と確認の為に、フローチャートや管理図を使用し、説明してくれました。 |
社員満足委員会 | 取り組んできた「あいさつ運動」や「誕生日休暇」などの企画の結果報告をしてくれました。 |
環境美化委員会 | 鉄工所らしくない鉄工所を目指し、「花壇の設置」などの活動の結果報告をしてくれました。 |
管理者懇談会 | 管理者としての読み書きや発表力の強化運動の結果報告をしてくれました。委員のスピーチは、堂々とし、内容もしっかりしていて勉強になりました。 |
優勝は、“安全衛生管理委員会”でした。
発表会全体の感想内容について: |
品質管理など授業で習ったグラフや表が、実際の会社で使われているところが見れて良かったです。特に、社員満足委員会の企画が好きで、入るならこういう社員のことを考えてくれる会社に入りたいなあという会社探しの目安になりました。 |
発表の仕方について: |
発表者の声がみんなハッキリしてて聴きやすかったです。発表者がみんなプロジェクターばかりを見すぎていたんですが、安全委員会の発表者は適度に視聴者の方を向いていて、好印象を与えていたので、良い見本になりました。 |
午後:
対抗レクリェーション | そうかチームとして参戦!! フリーテニス、フリースロー、どちらも優勝!! KYですみません。 |
コーラス |
風邪で声が出なくて、残念。先生含む合唱団のコーラスは感動しました。 |
焼肉会 |
中小企業の村里さんや会社の人たちと話が出来て良かったです。 |
工場見学 |
ロボットを初めて見れて感動。これぞFA(ファクトリー・オートメーション)でした。 |
文責:経営情報学科 日當明男